ペルーで人生の春休み

青年海外協力隊による首都リマでの生活の様子やマチュピチュ以外のおすすめ観光地をご紹介。

ペルーの日系人学校に行って思ったこと・2つ

ペルーの日系人

1899年4月3日は、初めて日本人移住者790名がペルーに着いた日です。今年は、移住120周年でイベントがたくさん行われます。

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日系人、日本にいたら聞きなれないと思いますが、ペルーにいれば避けては通れない存在です。なぜなら彼らにとても助けてもらっているからです。日本語も話せ、日本人の考え方も理解し、スペイン語も話せ、ペルーの考え方も理解している彼ら、ペルーの方と私の橋渡し役です。

遅くなりましたが、日系人とは外国国籍を持つ日本人、もしくはその子孫です。ペルーの日系人の多くは3世、4世です。ひいおじいちゃんおばあちゃん、おじいちゃんおばあちゃんが日本人と言う人が多いです。

ペルーの日系人学校

ペルーの日系人向けに建てられた日系人学校は、リマに5つあります。昔は日系人に限っていたようですが、今ではペルー人にも門戸を開いています。日本のアイデンティティを残しつつ、ペルー人にも受け入れてもらえる学校づくりをされているため、多くのJICAボランティアが日系人学校で活躍しています。

そんな日系人学校を見学して思ったことを2つご紹介します。

理科室内に緊急用シャワー

私は理科教育という職種でJICAボランティアをしているため、日系人学校の理科室にお邪魔いたしました。

すると、まず目に飛び込んできたのは、

 

教室内に緊急用シャワーがある!!!

素晴らしい。素敵です。プロジェクターの横にシャワー、ちょっとシュールです。

私が通っていた中高、大学では緊急用シャワーはトイレにありました。他の日本人も驚いていたので、日本では緊急用シャワーがトイレにあることが多いのでしょう。

何も裏付けしていない、ちょっとした私の考察としては、

  1. 日本の理科室の机には大きな洗面台があるため、ある程度の水量は実験室内で確保できるから、シャワーはトイレにある。(日系人学校の理科室の洗面台は小さいです。↑写真)
  2. 日本人にはそもそも教室にシャワーと言う発想がない。部屋が水浸しになってしまうような設計を避けている。日本人って、水回りはかためたりして、エリアごとにすること決めたりしますよね。

 私は機械系だったので緊急用シャワーを利用するシチュエーションはなかなかなかったですが、薬品を扱う人は理科室に緊急用シャワーがあると安心感が違うと思います。

チャイムがない。休憩時間がない。

時間割を見てみると、各授業の間に休憩時間がありません。それにチャイムもなりません。

それらしい時間に始まり、それらしい時間に終わります。そして次の先生がそれらしい時間に来ます。特に、起立礼などの挨拶もなく、それとなく授業は始まります。

そりゃあ時間に正確な国民性にならないよなと思いつつ、日本との違いに驚いていました。

私の職場のプラネタリウムでも、初めの合図や終わりの挨拶がなく、観客が座ったら、いきなり上映を始めます。学校教育向けの施設と言えど、仮にもサービス業。「初めに挨拶や上映中の注意言い、終わりに感謝の気持ちを言おう」と提案したところ、職員からはなぜ必要なのか理解を得られず…。しかし、私は勝手に実施したところ、観客たちの態度に締まりが出て集中力が高まりました。職員も効果に大喜びでした。

それがずっと疑問でしたが、学校の様子を見て解決しました。ほんと初めと終わりに区切りを入れるという概念がなかったんですね、きっと。

ペルーの日系人学校にもチャイムを導入したら、生徒の集中力が上がるかもしれませんね。

 

以上、ペルー日本人移住120周年に記念して日系人に関することをお伝えしました。今後はペルーの学校にも訪問してペルーの教育の実態を把握したいと考えております。